電気って何?

意外と知らない!!
電気が生まれる基本のしくみ

物質は、原子や分子が組み合わさってできています。そして、原子を結びつけているのが、電子と呼ばれるものです。電子には、分子のまわりをグルグル回るだけのものと、自由に飛び回れるものがありますが、このうち、自由に飛び回れるもののことを「自由電子」と呼んでいます。

この自由電子を決まった方向に動かした時に発生するのが「電気」です。たとえば、冬にドアノブに触れた瞬間、バチッと音を立てることがありますが、あれは自由電子がドアノブから指先の方向に流れたことによって生まれる静電気という電気の一種です。

一方、決まった方向に一定の強さで流れる電気(動電気)でないと、電力としては利用できません。そこで考えられたのが、電気を人為的に発生させる「発電機」でした。

発電の仕組みは1831年、ファラデーというイギリスの学者によって発見されました。金属線をぐるぐるに巻いたものをコイルと言いますが、このコイルの中に磁石を通すと、磁力によって自由電子が金属線の中を決まった向きに流れることがわかりました。さらに、コイルを高速で回転させるとその分強い流れが作られ、強い電気を生み出すこともわかりました。これを「電磁誘導」と言います。

火力発電や水力発電は、火力や水力によってタービンを回し、それによってコイルを回転させて発電しています。また、風力発電では、風車の回転をコイルに伝えて発電しています。つまり、今使われている発電機のほとんどは、この電磁誘導の原理を利用したものになっているのです。

だれが電気を見つけたの?
電気の発見と発明のお話

電気の存在は、紀元前600年ごろから静電気や雷などという形で、すでに知られていました。しかし、電気の原理が解明され、現在の実用的な電気の発展が始まったのはずいぶんあと、18世紀から19世紀にかけてです。電気は目に見えないため、電気にまつわる発見は、本当に長い期間をかけてたくさんの科学者や発明家によって少しずつ確立されてきました。

その中でも、のちの科学者たちに大きな影響を与えたと言われているのが、フランクリン・ベンジャミンというアメリカの物理学者です。フランクリンは、1752年、雷が鳴り響く嵐の日に凧をあげて、ライデン瓶と呼ばれる電気の蓄電装置への蓄電に成功し、雷が電気だということを証明しました。その過程で避雷針を発明した人物でもあります。現在の電気の仕組みにとって重要な、陽電気(+)と陰電気(−)の発明を確立したのが、このフランクリンだと言われています。

電気の研究が急速に進歩するきっかけになったのは、ボルタというイタリアの自然哲学者による電池の発明です。1800年、銅と亜鉛の板を交互に重ねて食塩水に浸すと電流が発生することを突き止めたボルタは、これを基に「ボルタ電池」を発明。それまで主流だった静電発電機より安定的に電流を得られるようになりました。電圧の基本単位「ボルト」は、このボルタの功績にちなんで名付けられています。

19世紀の後半から20世紀にかけては、モールスの電信やベルの電話、エジソンの白熱電球など、電気工学上の発明が次から次へと登場しました。そして電気は科学者の研究対象から、実用化され、産業の発展を後押しする、生活になくてはならないものとなりました。

ちなみに日本に最初に電灯が灯ったのは1878年3月25日。現在の東京大学工学部がアーク灯を数分間、点灯させることに成功しました。この日は電気記念日に制定され、毎年さまざまな記念行事が開催されています。

発電から送電まで
私たちの使っている電気のこと

電気を使用するには「発電」と「送電」のふたつの仕組みが必要です。

まず発電所で電気が作られます。日本で主流なのは、火力、水力、原子力などを用いた発電方法です。近年では太陽光や風力といった新エネルギー(自然エネルギー、再生可能エネルギー)にも注目が集まっていて、平成24年7月1日からは、再生可能エネルギーで発電された電気の、一定価格での買い取りが電力会社に義務づけられました。これによって再生可能エネルギーの普及・拡大が期待されています。

発電所で発電された電気は、27万5000V〜50万Vという超高電圧に変電されて、送電線に送られます。これを各地にある超高圧変電所で15万4000Vに変電。さらに1次変電所で6万6000Vに変電。ここで、一部は鉄道会社や大規模工場に送られて、各企業がもつ変電設備で必要な電圧に落として使用されます。それ以外は中間変電所というところでさらに2万2000Vに変電。大規模工場やコンビナートに供給されます。

そして次に送られるのが配電変電所。ここでは6600Vに変電されて、大規模なビルや中規模工場に配電されます。さらに、街中の電線に送電されて、それがさらに電柱の上に設置されている柱上変圧器で100Vまたは200Vに変圧されます。そしてようやく各家庭へと供給されるのです。

いったい何回変電しているのかと頭がこんがらがりそうですが、じつは変電を繰り返し行なって徐々に電圧を下げるのには理由があります。日本は大規模な発電所から長い送電線を伝って各地に電気を供給するため、変電を繰り返すことで発熱による送電ロスを減らし、長距離の送電を効率的に行なう工夫をしているのです。なにげなく使っている電気ですが、こうしたさまざまな工夫と過程を経て、私たちの手元に届けられています。

節電方法紹介